京大理系数学'10年甲[6]
座標空間内で、O,A,B,C,D,E,F,Gを頂点に持つ立方体を考える。この立方体を対角線OFを軸にして回転して得られる回転体の体積を求めよ。
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解答 同一趣旨の問題が慶大理工98年[A3]にも出題されています。
端点が回転軸上にある線分を回転させると円錐面になり、回転軸と交点をもたない直線を回転させると双曲面になることに注意してください。
右図(ア)のように、対角線OFに関して、OAとOCとODの3辺,また、FB,FE,FGの3辺は回転対称な位置関係にあります。また、ABとAEは△OAFを含む平面に関して対称、AEとDEは△OEFを含む平面に関して対称、DEとDGは△ODFを含む平面に関して対称、DGとCGは△OGFを含む平面に関して対称、CGとCBは△OCFを含む平面に関して対称、CBとABは△OBFを含む平面に関して対称です。
右図(イ)(ウ)に、対角線OFの方向から立方体を見た様子を示します。
OA上の点を通り対角線OFに垂直な平面で立方体を切ると、右図(イ)黄色着色部のような正三角形になります。OA上の点が対角線OFから最も遠い点(のうちの1つ)です。
AB上の点Pを通り対角線OFに垂直な平面で立方体を切ると、右図(ウ)水色着色部のような六角形になります。Pが対角線OFから最も遠い点です。
これより、対称性から、回転体を、OA,AB,BFを対角線OFを軸にして回転したものとして考えることができます。
OA,BFを回転させると円錐ができ、ABを回転させると双曲面(の一部)ができ、この3つの部分に分けて体積を考えます。
対角線OF上の点では、x座標、y座標、z座標が等しくなります。以下、対角線OFに垂直な平面と対角線OFとの交点をHとします。Hの座標は ()と表せます。
(i) 対角線OFに垂直な平面が頂点Aを通るとき、より、 ∴ このとき、 辺OAを対角線OFを軸にして回転して得られる回転体は、半径の円を底面とし、高さがの円錐で、その体積は、 (ii) 辺AB上に点P ()をとり、対角線OFに垂直な平面が点Pを通るとき、より、 ∴ ,
より、
このとき、回転体をこの平面で切ったときにできる断面の円の半径は、 のとき
辺ABを回転して得られる回転体の体積は、断面の円の面積を回転軸に沿って積分すると(定積分と体積を参照)、 (iii) 辺BFを回転して得られる円錐の体積も(i)と同様に、
求める体積は、
......[答]
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