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最終更新日：2025年1月1日
CYGWIN上でC言語のプログラム開発するにあたり、必要となるコマンドについて説明します。WindowsにCYGWINを導入すると、デスクトップ内に、CYGWINアイコンが表示されます。これをクリックするとCYGWINが起動し、コマンドラインからタイプインすることにより、以下のコマンドが使える状況になります。タップしたり、ダブルクリックしてコマンドを起動させるのではなく、キーボードから文字列を打ち込み、最後に[ENTER]キーを押すことにより、コマンドが起動します(コマンドライン・インタフェースと言います)。
ls カレント・ディレクトリ内のファイル、サブディレクトリの一覧を以下のように表示します。
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| ./ | .bash_history* | .bashrc* | .inputrc* | .profile* |
| ../ | .bash_profile* | .gdbinit* | .minttyrc* |
のように表示されます。"./"は、カレント・ディレクトリを意味します。"../"は、カレント・ディレクトリの1つ上のディレクトリを意味します。lsコマンドには数多くのオプションがあります。"ls -l"とすると、以下のように詳細表示されます。
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| drwxrwxrwx+ | 1 | owner | owner | 0 | 12月 | 2 | 04:38 | ./ |
| drwxrwxrwt+ | 1 | owner | Administrators | 0 | 10月 | 1 | 2023 | ../ |
| -rwx------+ | 1 | owner | owner | 806 | 12月 | 2 | 04:38 | .bash_history* |
| -rwxrwxrwx+ | 1 | owner | owner | 536 | 7月 | 1 | 2023 | .bash_profile* |
| -rwxrwxrwx+ | 1 | owner | owner | 5645 | 6月 | 25 | 2023 | .bashrc* |
| -rwxrwxrwx+ | 1 | owner | owner | 76 | 10月 | 5 | 17:14 | .gdbinit* |
| -rwxrwxrwx+ | 1 | owner | owner | 103 | 1月 | 7 | 2011 | .inputrc* |
| -rwxrwxrwx+ | 1 | owner | owner | 73 | 7月 | 3 | 2023 | .minttyrc* |
| -rwxrwxrwx+ | 1 | owner | owner | 1236 | 7月 | 21 | 2019 | .profile* |
各表示行の一番左の文字はファイル・タイプです。'd'はディレクトリ、'-'は通常ファイル、'l'はシンボリック・リンクです。次の9文字はpermissionです。左から3文字ずつowner，group，otherのpermissionになります。rwxは読み出し可能、書き込み可能、実行可能を示しています。可能でない場合'-'になります。次の'+'は拡張属性が存在することを意味します。次の数字はハードリンクの数(ファイルのとき1，ディレクトリのとき"."と".."の2個とサブディレクトリの数の和)、次の文字列は所有者名、グループ名、次の数値はファイルサイズ、その次は最終変更時刻のタイム・スタンプ(本年中なら時刻、以前の年では年)、最後がファイル名です。なお、末尾の'/'(ディレクトリ)，'*'(実行ファイル)は白い文字で表示されます。また、同様の機能の"dir"というコマンドもあります。
cd 指定されたディレクトリに移動します。"cd XXX"とすると、ディレクトリXXXに移動します。
mkdir カレント・ディレクトリに指定された名前のディレクトリを作成します。"mkdir XXX"とすると、ディレクトリXXXを生成します。Windows上であれば、エクスプローラで、新しいフォルダを作ることに相当します。
rmdir カレント・ディレクトリ内のサブディレクトリを削除します。"rmdir XXX"とすると、サブディレクトリXXXを削除します。但し、ディレクトリXXXは、あらかじめ空にしておく必要があります。
cp ファイル、ディレクトリをコピーします。"cp XXX YYY"とすると、ファイルXXXをファイルYYYにコピーします。"cp XXX /YYY"とすると、ファイルXXXをディレクトリYYY以下にコピーします。"cp XXX /YYY/ZZZ"とすると、ファイルXXXをディレクトリYYY以下にZZZというファイル名でコピーします。
cpコマンドにも多くのオプションがあります。'-r'オプションは、サブディレクトリの中のディレクトリ、ファイルもコピーします。"cp /XXX /YYY -r"とすると、ディレクトリXXX内のディレクトリもファイルもサブディレクトリの中も含めてディレクトリYYY以下にコピーします。'-u'オプションは、コピー先にファイルが存在しないか、コピー元よりも古い場合にのみコピーします。'-v'オプションは、コピーするファイルを逐一表示します。'-i'オプションは、ファイルを上書きする前にコピーしてよいか確認を求めてきます。
mv カレント・ディレクトリ内のファイル、サブディレクトリの名前の変更、移動を行います。"mv XXX YYY"とすると、YYYが存在しないときは、XXXの名前をYYYに付け替えます。YYYが存在するときは、XXXの内容がYYYに移りXXXは削除されます。"mv XXX YYY/"とすると、ディレクトリYYYの中にXXXがなければ、XXXがYYYの中に移ります。ディレクトリYYYの中にXXXがあるときには、元のXXXの内容がYYY/XXXに移り、元のXXXは削除されます。
cat カレント・ディレクトリ内のテキスト・ファイルの内容を出力します。"cat XXX"とすると、テキスト・ファイルXXXの内容を表示します。
rm カレント・ディレクトリ内のファイル、サブディレクトリを削除します。'-v'オプションは、削除するファイルを逐一表示します。'-i'オプションは、削除する前に削除してよいか確認を求めてきます。'-r'オプションは、サブディレクトリの中に入って、ファイルを削除します。
alias コマンドの別名を作ります。"alias XXX YYY"とすると、XXXというコマンドの代わりにYYYとタイプインしても起動できるようになります。長いコマンド名を短縮するのに使います。
find 指定したファイル、ディレクトリを探すコマンドです。"find ./XXX -name "YYY""とすると、カレントディレクトリ内のXXXというディレクトリの中でYYYにマッチするファイル名のファイルを探し出して列挙します。"find ./ -mtime -100"とすると、カレント・ディレクトリ内で、100日以内に作成されたファイルを探し出して列挙します。
cmp ファイルの比較をします。"cmp XXX YYY"とすると、XXXとYYYのファイル比較を行います。
cal カレンダーを表示します。単に"cal"とすると、現時点のその月を表示します。"cal XXXX"とすると、XXXX年の1年分のカレンダーを表示します。"cal X YYYY"とすると、YYYY年X月のカレンダーを表示します。
date 現時点の日付時刻を表示します。
grep ファイル、あるいは標準入力(C言語の主要関数を参照)に対して、文字列(正規表現)探索をします。"grep XXX YYY"とすると、ファイルYYYの中でXXXを含む行を探索して結果の文字列を表示します。YYYが通常のテキスト・ファイルの場合、'-n'オプションを付けて、"grep -n XXX YYY"とすると、ファイルYYYの中で文字列XXXを探索して、行番号を付けてXXXを含む行を表示します。YYYを省略すると、そのままキー入力待ちになり、キー入力に対して探索を行います。[Ctrl]+[Z]とするか、[Ctrl]+[C]で抜けます。"grep XXX ./*"とすると、カレント・ディレクトリの全てのファイルに対して文字列XXXを探索します。
gcc C言語で書かれたプログラムをコンパイルします。'-c'オプションを付けると、コンパイルのみ行います。'-g'オプションを付けると、デバガgdb用の情報を追加します。'-o'オプションを付けると、リンカーを起動して実行ファイルを生成します。例えば、
gcc -c test.c
とすると、C言語で書かれたtest.cをコンパイルして、オブジェクト・ファイルtest.oを生成します。
gcc -c -g test.c
とすると、test.cをコンパイルして、test.oにデバガgdb用の情報を埋め込みます。
gcc -o test.exe test.c
とすると、test.cをコンパイルして、実行ファイルtest.exeを生成します。
gcc -o test.exe test.c test1.o
とすると、test.cをコンパイルし、test1.oとリンクして、test.exeを生成します。
gdb C言語で作成された実行ファイルのデバグを行います。"gdb test.exe"とすると、test.exeのデバグを行います。
make 実行ファイル生成を自動化します。あらかじめmakefileを作っておきます。
なお、各コマンドの後ろに、"--help"というオプションをつけて[ENTER]キーを押すと、そのコマンドの使い方を表示します。詳しくは、CYGWINではほぼLINUXの主要なコマンドを使えるので、「LINUX コマンド」でネット検索してみてください。
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